こんにちは。スミレ(母)とレモン(娘)です。当ブログを訪れていただき、ありがとうございます。
今回のロンドン・バルセロナ旅行の中で、唯一事前に予約したのがサグラダファミリアでした。スミレにとってはスペイン留学時代以来の再訪、レモンにとっては初めてのサグラダファミリアです。
今回は、塔選びからチケット予約の裏話、当日のリアルな流れまで、これからサグラダファミリアに行く方の参考になればと思ってまとめてみます。

この記事は、こんな方におすすめです!
なぜバルセロナに行くことになったのか
実はロンドン旅行の航空券を探している段階では、スペインに行く予定は全くありませんでした。レモンから「スペインも無理かなー?」と聞かれたとき、スミレはスリなどの治安面が気になって、「子連れには難しいかな」と思っていたのです。
ところが、航空券を探す過程で状況が変わります。ロンドン往復ではなく、往路ロンドン着・復路スペイン発というルートを試しに調べてみたところ、マドリード発は乗り継ぎが増えてしまい断念。バルセロナ発で探し直したところ、シンガポール航空でバルセロナ発シンガポール経由関空着という便が見つかり、なんとロンドン往復より安くなることが判明しました。理由は今もよくわかっていません。
その浮いた差額で、ロンドン→バルセロナ間のブリティッシュエアウェイズのチケットも買えてしまうくらいでした。お手頃な航空券が見つかったことで急にバルセロナ行きが現実的になり、レモンに提案してみたところ「サグラダファミリアに行きたい!」と乗り気になったのが、今回の旅の始まりです。
生誕の塔と受難の塔、どっちを選ぶ?
サグラダファミリアのチケットには「塔付き」のものがあり、購入時に生誕の塔か受難の塔、どちらか片方を選ぶ仕組みになっています。両方の塔に登れるチケットは、スミレが調べた限りでは見当たりませんでした。塔なし・バシリカ(=サグラダファミリアの聖堂本体)のみのチケットはあります。
一般的には、
- 受難の塔:夕方の時間帯が人気
- 生誕の塔:午前中の時間帯が人気
のようで、公式サイトでも、その時間帯のチケットの空きがなくなっていきました。公式サイト以外の予約サイトでは、上記の逆パターンの時間しか空いていなかったり、そもそも購入時にどちらの塔になるか選べず、購入後にならないとわからない仕組みだったりしました。
なぜ両方に入れないのか、公式に明確な理由が書かれているわけではありませんが、実際に受難の塔に登ってみてよくわかりました。
エレベーターはたった1台、乗れるのはスタッフ以外には6人程度ととても小さく、拡張できるスペースもありません。ガウディの時代に設計された建物に、後から観光用の導線を通しているわけですから、そもそも大人数をさばける構造にはなっていないのです。今もなお年間数百万人が訪れる観光地でありながら、建物自体のキャパシティには限界がある・・・というのが、両方の塔に入れない一番の理由なのだろうと思いました。
スミレとレモンは「夕方がきれい」という情報から、受難の塔の夕方の回を選びました。調べてみると、サグラダファミリアのステンドグラスは、生誕のファサード(塔や壁面の彫刻をまとめた、建物のひとつの面全体を指す言葉)側が青や緑、受難のファサード側がオレンジや赤と、もともと色分けされているそうです。
そこに直射日光が差し込む時間帯になると、その色がより鮮やかに輝き、教会内部が燃えるような色彩に包まれると言われています。午後から夕方にかけては受難側のオレンジや赤が、午前中は生誕側の青や緑がより鮮やかに見えるとのことでした。スミレとレモンが訪れたのは夕方だったので、実際に見られたのは受難側のオレンジの輝きです。
チケット予約のリアル
サグラダファミリアのチケットは、2ヶ月前から予約が可能になります。最初にこのことを知ったときはまだ早すぎる時期だったため、うっかり忘れてしまっていました。
ふと7月の初めに思い出し、レモンに伝えたところ、レモンは自分でタブレットを使って「生誕の塔」と「受難の塔」の違いを一生懸命調べ始めました。
そして7月4日そろそろ予約しなきゃと公式サイトを開き、チケットを確認してみると、受難の塔の夕方枠の空きがみるみる減っていくのが見えたので、慌てて購入。結果的に予約できたのは、バルセロナ滞在最終日の夕方の回でした。
子連れであまり遅い時間になるのは不安だったため、希望していた16:00や16:30の回はすでに満席、空いていた16:15の回から逆算し、バシリカへの入場は15:30の回を予約しました。
ちなみに、公式サイト以外の販売サイト(KKdayやKlookなど)もいろいろ比較してみましたが、料金は公式サイトが一番お得でした。ただし、KKdayやKlookには「3日前までキャンセル可能」というメリットもあり、予定が流動的な方にはそちらも選択肢になりそうです。
アプリのダウンロード必須→まさかのアプリ表示バグ事件
アプリをダウンロード
予約確認メールには「事前にアプリをダウンロードしておいてください」と案内があったのですが、実はダウンロードしただけではオーディオガイドは使えません。購入時に届いたサグラダファミリアのメールからアプリをダウンロードすると、チケット情報が紐づいており、オーディオガイドのダウンロードに進めます。
レモンのスマホにダウンロードしたアプリを開くと、「Download your tickets」という画面が出てきて、「予約番号(Reservation number)」「予約時のメールアドレス」「訪問日」の3つを入力する必要があります。
これを入力して初めてチケット情報がアプリに紐付き、オーディオガイドのダウンロードや視聴ができるようになる仕組みでした。
家族で別々の端末を使う場合は、それぞれの端末でこの手続きをしておく必要があります。
イヤホンを持参すること
また、案内にはイヤホンを持参するようにとの記載もありました。館内でイヤホンの貸し出しや販売は見当たらなかったので、忘れずに持って行くのがおすすめです。
実際、イヤホンを忘れてしまったのか、スマホをそのままスピーカーにして耳に当てて聞いている方もいましたが、館内は人が多くざわついているので、多少の音漏れはあまり気にならない様子でした。
アプリ表示バグ事件
チケットを予約したあと、ロンドン滞在中にふと公式アプリでチケットを確認してみると、おかしなことに気づきました。
予約確認メールでは「バシリカ入場15:30」「受難の塔16:15」の順番だったのに、アプリの表示では「受難の塔15:15」「バシリカ入場15:30」と、塔の見学の方が先、しかもバシリカに入る前に終わっている時間になっていたのです。
さすがに不安になり、確認メールに記載されていた連絡先に問い合わせてみました。返ってきた回答は次のような内容でした。
お使いの国との時差の影響で、アプリがそちらのタイムゾーンに合わせて表示してしまい、誤った時間が表示されている可能性があります。確認メールとそこに添付されたPDFの日時が正しければ、変更の必要はありません。バルセロナに到着後、チケットを再ダウンロードしていただければ、正しい時間で表示されるようになります。

つまり結論としては、アプリ側の表示バグで、確認メールに書かれた時間(15:30→16:15)の方が正しいとのことでした。海外のタイムゾーンからアプリを確認すると、こうした表示のズレが起きることがあるようです。もし同じような状況になっても、まずは確認メールとPDFの記載を信じて大丈夫、ということがわかり一安心しました。
バルセロナに到着後、アプリを確認すると、チケットを再ダウンロードしなくても、チケット情報は正しい時間で表示されていました。
当日の流れ
地下鉄でサグラダファミリア駅へ

道に迷って焦ることのないよう、当日は少し早めにホテルを出発しました。
地下鉄でサグラダファミリア駅に到着し、案内表示に従って出口を出ると、目の前に突然あの大きな建物が現れ、思わず感動してしまいました。
まだ15時前で、予約時間の15:30には少し早かったのですが、周りに人がたくさんいて入口がどこかわからず、とりあえず様子を見に近づいてみることに。
案内スタッフにアプリのチケット画面を見せて聞いてみると「Cへ行ってください」と案内されました。
予約時間より早く手荷物検査へ進むと
まだ15時。外は暑く、レモンは「その辺で時間をつぶそう」と言っていましたが、スミレは「ここまで来たら入りたいよね」と、手荷物検査の前にいたスタッフにもう一度アプリの画面を見せてみたところ、そのまま入場を許可してもらえました。予約時間より早く入れてラッキーでした。

手荷物検査はきちんと行われていましたが、スムーズに進む印象でした。機内持ち込みサイズのようなスーツケースを持ってきている人は見当たらず、スミレとレモンも小さいショルダーバッグだったため特に問題はありませんでした。
ただし、受難の塔の行列に並んでいるときには、リュックを背負っている人がロッカーに預けるよう案内されている場面を見かけました。塔に登る際は、リュックサイズの荷物は塔の入口付近で預ける必要があるようです。
サグラダファミリアの中へ
番号を見つけたらオーディオガイドで聞いてみる


手荷物検査を終えると、バシリカの前に出ます。
そのあたりには①から順番に見学スポットの番号が表示されていて、オーディオガイドでその番号を選んで聞くと、今どこを見ているのかがわかりやすくなっています。
柱を支える亀の彫刻 ― 海亀と陸亀

そこでまず目に入ったのが、柱の下にある亀の彫刻です。ヨセフの柱には海亀、マリアの柱には陸亀が彫られていて、「不変」の象徴なのだそうです。
「こっちが陸亀、こっちが海亀だよ」と、事前にしっかり調べていたレモンが教えてくれました。柱の足元でゆっくりと支え続ける亀の姿には、「ゆっくりでも、休まず作り続けよう」というガウディの想いが込められているとも言われています。
日本人彫刻家・外尾悦郎さんの扉
そして扉に施された彫刻。この扉は、日本人彫刻家・外尾悦郎さんの作品なのだそうです。
ブロンズ製のこの扉、関係者の間では「ソトオズドアー」と呼ばれているらしく、扉一面に葉っぱや植物、虫といった自然のモチーフがびっしりと彫り込まれています。
ガウディの時代には存在していなかった、後から作られた部分なのだそうですが、生誕のファサード全体に漂う「自然の豊かさ」というテーマがそのまま扉にも受け継がれているような、繊細なデザインでした。
生誕のファサードに並ぶ15体の天使像も外尾さんの作品で、そのうち2体は東洋人の顔をしているのだとか。日本から遠く離れたスペインの世界遺産に、こうした形で日本人の存在があると知ると、なんだか感慨深いものがありました。

オレンジ色に輝くステンドグラス

そこからいよいよバシリカの中へ。奥に進むと、ステンドグラスはオレンジ色に輝いていてとても美しかったです。
でも、とにかく暑い。ところどころに扇風機が置いてあり、その前で涼みながら見学を続けました。
受難の塔に登る
生誕の塔の入口はバシリカに入場してすぐ右手、受難の塔の入口は出口手前の左手にあります。
受難の塔の入り口前にある注意書き

受難の塔の入口付近には、塔の見学に関する年齢や健康状態の注意事項が掲示されていました。
6歳未満は塔に入場できず、16歳未満は大人の同伴が必須。車椅子を利用している方や、自力での移動・状況把握が難しい視覚障害のある方は入場不可。また、高齢の方、妊娠中の方、めまいや貧血の傾向がある方、閉所恐怖症、喘息、心臓に不安のある方は登頂を推奨しないとのことでした。
エレベーターは昇りのみで、降りは階段になります。実際に体験してみて、この注意書きの意味がよくわかりました。
エレベーター前の行列に並ぶ
16:15のチケットを持って16時に受難の塔の入口へ行くと、「16:10に来てください」と言われてしまいました。
時間まで周辺を見て回り、16:10頃からエレベーター待ちの列に並びます。ここが今回の見学の中で一番待った時間で、約30分ほどかかりました。
エレベーターはたった1台、乗れるのはスタッフ以外に6人程度ととても小さなものでした。
降りてくる人たちがみんな汗だくの様子で「なんでそんなに?」と不思議に思っていたのですが、その理由は後でわかることになります。

エレベーターを降りると、さらに階段で最上部へ

エレベーターの中ではスタッフから「降りは階段になるので、体調が悪くなったら途中の緊急ボタンを押してください」という案内がありました。
エレベーターを降りてから階段を少し上ったところが最上部です。
そこにもオーディオガイドの番号が書かれていたのですが、日本語版のガイドにはその番号が見当たらず、スペイン語や英語のガイドにはあるようでした。
少し残念に思いながら、景色を眺め写真を撮りながら降り始めます。
降りるのは、急ならせん階段

最初は緩やかな下りだったのですが、途中かららせんが小さく、旋回がきつくなる区間があり、だんだん目が回りそうな感覚に。
左側にある手すりを持ちながら、一歩一歩気を付けながら降りました。絶対に右には倒れないでくださいね。
ここでようやく、さっきすれ違った人たちが汗だくだった理由がわかりました。レモンは平気そうにしていましたが、スミレは結構堪えました。
塔から降りてきて、ふと不思議に思ったことがあります。
ステンドグラスの色の見え方は、「どちらの塔に登るか」ではなく「バシリカに何時に入るか」で決まります。
だとしたら、生誕の塔の夕方の回を予約しても、同じようにオレンジの光を見られます。でも実際は「受難の塔=夕方」「生誕の塔=午前」の時間が先に予約が埋まっていきました。
スミレとレモンは、受難の塔に夕方登ると、綺麗なオレンジ色が見られると思い込んでいましたが、ステンドグラスの綺麗な色を見たいなら、バシリカに入る時間が決め手になります。
塔から降りた後も自由に楽しめる
塔から降りた後は、時間制限などはなく、そのまま自由に館内に留まることができました。アプリにはカメラをかざすと見られるAR風のコンテンツもあり、それを楽しみながら過ごしました。
ただ、とにかく暑い。扇風機の前にある席(本来はお祈りの際に座るための椅子だと思います)は大人気で、なかなか座れませんでした。館内を見渡すと、飲み物や扇子を持参している人がとても多く、8月に訪れる場合は熱中症対策をしっかりしておくことをおすすめします。
出口の手前にはMuseumとShopがあり、そちらも見学してから建物を後にしました。

昔と今の違い

実はスミレはスペイン留学時代、その頃に一度サグラダファミリアを訪れたことがあります。
当時は塔のチケットも当日窓口で買うことができ、正直なところ自分がどちらの塔に登ったのかすら覚えていませんでした。
今回、当時撮った写真を見返してみたところ、鳩とオリーブの葉の彫刻や、塔から見下ろした広場の位置関係から、どうやら以前登ったのは生誕の塔だったようです。
今回受難の塔を選んだ理由は、あくまで「夕方がきれい」という情報からだったのですが、振り返ってみると結果的に、以前登ったのとは違う塔を体験できていたことになります。
今では、2ヶ月前からの予約制、アプリでのチケット管理と、当時とは比べ物にならないほどしっかりとした運用になっていました。工事の進み具合や、世界中から訪れる観光客の増加とともに、少しずつこうした仕組みが整えられていったのだろうと感じます。
まとめ
「生誕の塔と受難の塔、結局どっちがいいの?」という疑問への答えは、スミレの場合は、「どちらも良い」思いました。ただ、選ぶときの参考になりそうなポイントを整理しておくと、
スミレとレモンの場合は、受難の塔の夕方のオレンジ色が綺麗(実際は、夕方のバシリカ内部、受難の塔側のステンドグラスがオレンジ色で綺麗。)との情報から受難の塔を選びましたが、結果的にとても満足のいく選択でした。
サグラダファミリアは今もなお工事が続く世界遺産だからこそ、訪れるたびに違った表情を見せてくれる場所なのだと思います。塔選びに迷っている方、予約のタイミングに悩んでいる方の参考に少しでもなれば嬉しいです。

